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今月の ほけん だより (2021年7月) |
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RSウイルス感染症患者 急増 コロナ対策影響か? 国立感染症研究所によると、 今年の患者数は、3年前や一昨年に比べるとおよそ8倍、 去年との比較ではおよそ600倍と言われています。 RSウイルスとは地域を問わず、世界中に存在するウイルスで、 風邪の原因となるウイルス。生後1歳までには半数以上の人が感染し、 2歳までにはほぼ100%の人が感染すると言われています。 終生免疫ではないので、大人も罹ります。 なぜ今、流行しているのか・・・ 現在、西日本を中心に急増しています。 今後全国的に広がるものと思われます。 新型コロナウイルスの対策にともない、 RSウイルス感染が年間を通して流行しませんでした。 その結果、多くの子どもが免疫を持っていない ことが影響しているとみられています。 本来、RSウイルスは冬に流行します。 コロナウイルスの影響で、 それ以外のウイルスたちも形や活動範囲を変化させていることに 感染症の恐ろしさを感じています。 症 状、注意してほしいこと 風邪のウイルスとされているので、 風邪の症状(発熱や鼻汁、軽い咳)が数日間続き、 自然に回復します。 しかし、赤ちゃんが感染すると 重症化(咳がひどくなる・喘鳴が出る・呼吸困難)するおそれがあり、 入院治療が必要になる場合があるので注意してください。 この感染症は、早めの対応が必要です。 |
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『風邪で熱が出たと思っていたら、実は中耳炎を起こしていた』 中耳炎は、 鼓膜のある「中耳」という部分が炎症を起こす病気です。 中耳炎にも色々種類があるのですが、 保育園児に多くみられる中耳炎は、風邪をひいたときに 鼻やのどの炎症に続いて起こることが多く、 細菌やウイルスに感染して発症する 「急性中耳炎」というものです。 子どもが中耳炎にかかりやすい理由は・・・ 医学的な話になりますが、 大人に比べて耳管が短く太い上に咽頭までの傾斜が水平に近いため、 鼻水に含まれる細菌やウイルスが侵入しやすくなっているからです。 鼻を上手にかめないこと、すすってしまい、 鼻水を中へと押し戻してしまうことが原因です。 成長して大人の耳管の形に近づくにつれて 中耳炎は起こりにくくなります。 ![]() 小児科か耳鼻科か? 急性中耳炎の治療の基本は、抗菌薬の飲み薬や点耳薬です。 きちんと風邪の治療をすることが必要です。 かかりつけの小児科で治療できます。 症状が重い場合は鼓膜切開を行ったり、 チューブを入れるなどの処置が必要となります。 このような処置は小児科では行っていないので、 必要な場合は耳鼻科を受診するよう勧めてくれるでしょう。 |