(6月)調室から




もうすぐ梅雨の時期になります。
湿度が上がって菌が繁殖しやすくなり、
食中毒が増える時期になるので、
食事の前の手洗いうがいをしっかりとやり、
衛生面に気を付けましょう。




「食べる機能」に合わせた食事


子どもは、大人が思ったように食事を食べてはくれないものです。
特に乳幼児期では、食べる機能が未熟なため、
上手に噛んだり、飲み込んだりすることができません。
また、偏食やむら食い、小食など、保護者の悩みは尽きません。

今回は、ストレスなく食事を楽しむために、
「子どもの食べる機能」について学び、子どもの発達を理解しましょう。

★子どもの口の中はどうなっているの?

大人は、食べるために必要な機能を備え、
経験を積んでいるため、誰もが意識せずとも上手に食べることができます。
その一方で、子どもは未熟で経験が少ないため、噛むことが苦手です。
子どもたちは、日々「口の中の変化(機能発達)」
の影響を受けながら、新しい食べ物に挑戦しています。
周囲の大人は、頑張っている子どもをおおらかな気持ちで見守りましょう。



【口の中の変化】
・前歯が生えそろうのは1歳過ぎ  
 前歯を使って軟固形物を噛みきり、
 一口量を調整して口に取り込むことができるようになります。
・臼歯が生え始め、上下が噛み合うのは1歳半すぎ  
 離乳食が終わる時期ですが、奥歯が生えそろっていないので、
 上手に噛むことはできません。
・乳歯が上下生えそろうのは3歳ごろ  
 生えそろった乳歯でよく噛んで、
 唾液と混ぜ合わせ、味わう準備が整います。


★いつから大人と同じものが食べられるの?
6歳までは、食べる機能の習熟期と捉えて、対応するのがよいでしょう。
乳幼児期の食の問題として「偏食」があげられますが、
機能発達面からの「食べにくさ」が原因となっていることもあります。
歯が生えそろうことで、噛むことができるようになりますが、
実際には、口に取り込まれた食べ物を、その特徴に合わせて、
噛む力や回数などを変えながら、上手にすりつぶす必要があります。
これは食経験を重ねることで獲得できるものです。


調理法による「噛みごたえ」の違い   

・カレーライスの具:「骨付き肉・大きめの乱切り(野菜)」は、
「薄切り肉・さいのめ切り(野菜)」の3倍の噛みごたえ
・キャベツ:「生のキャベツ」は、
 しっかりと煮た「ポトフの具のキャベツ」の7倍の噛みごたえ
・かまぼこ:普通に切ったかまぼこは、
 みじん切りにしたかまぼこの2倍の噛みごたえ


※育てようかむ力:柳沢 幸江 少年写真新聞社 発行